2021年12月7日火曜日


 


 上田市立美術館(長野県)で開催されている「第46回大学版画展」を見てきた。

 版画コースからは、3年生の浅見琴音さん・呉美喜さん・逸見渓太くん、4年生の井出晴さん・堤義明くん・田辺亮太くん・渡田開斗くん・藤本愛美さん・松下明子さんの9名が出品している。

 長い間、東京都町田市国際版画美術館で開催されてきた大学版画展だが、当美術館の改装工事に伴い東京での開催が困難となり、今年からしばらく上田市立美術館で開催されることになっている。

 版画を研究している全国の美術系大学・短大・専門学校から今年は40校が参加した。出品作品数175点と大規模な展覧会になっている。

 全体を見渡しての感想だが、モノタイプやインクジェット出力などに版を重ねた作品、あるいは立体作品などもあり、版表現の多様性を感じる展覧会だ。

 しかし、作品運搬や設置作業あるいは管理面の問題から出品作品の形態は自ずと限られてくるので、この展覧会を大学版画の傾向としてとらえることはできないだろう。組み作品やインスタレーション、映像やデジタルメディアを使う表現も可能なはずだ。そうした作品はこの展覧会には出品が難しい。

 全国的な組織でこうした展覧会を企画するには様々な制約が生じ、実現には関係者の涙ぐましい無償の労力・時間が費やされている。それだけに、公募形式の展覧会が背負う不自由さから逃れられない現実が残念に思われる。

 ちなみに、上田市は山本鼎の活動拠点であったことから、上田市美術館も山本鼎の作品や資料の展示も行っている。関西からは遠いが、是非見ていただきたい展覧会だ。(kusa.)


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