2014年最後の実習は、中林忠良先生が特別授業をしてくださいました!
今回の特別授業は『リトグラフの原理を応用した銅版への写真転写』に挑戦します!
まずは転写をしたいイメージを事前に用意しました。
転写したいイメージはトナー印刷をしたモノクロの原稿にしておきます。
まずは転写をしたいイメージを事前に用意しました。
転写したいイメージはトナー印刷をしたモノクロの原稿にしておきます。
イメージの両端下2箇所に見当をつけ、アラビアゴムを原稿の表面に塗り、乾燥させます。
乾燥させている間に、版の準備!
プレートマークを付けて、版面をホワイトガソリンで綺麗にしておきます。
また、今回の転写では版面に油分があると上手く転写できないので、版についた油を『スーパーオレンジ』という多目的クリーナーで落とします。
版の表面の油膜を醤油で洗い流す事が多いのですが、このクリーナーを使用する事で
しっかりと油分を洗い流す事ができます。
版面に触れないよう注意しつつ、自然乾燥…
原稿に塗ったアラビアゴムが乾いたら、水で洗い流します。
綺麗に洗い流せたら、次はフィルムの上でインクをのせる作業です!
原稿が乾かないように水をつけたウエスで湿しながら、ウエスをクルクルと丸めた手作りのタンポを使い、
インクをのせていきます。
このインクですが、粘り気があると原稿にインクがのりすぎることから、タックレデューサーという粘り気を無くす
メディウムを混ぜて使います!
(このタックレデューサー、日本では販売しておらず、アメリカからの輸入でしか購入できないのだとか…)
また、冬は更にリンシードとタルクを混ぜると良いそうです。
アラビアゴムとトナーが反応している為、インクはトナーの部分にのみ乗ります。
力加減に注意しながら、ポンポンとインクをのせて…
原稿の全体にインクをのせたら、原稿を水で軽く洗い流します。
こうすることで、余分なインクが少し流れるそうです!
こうすることで、余分なインクが少し流れるそうです!
原稿を持ちやすいように、濡らしたコピー用紙に貼り付け、版に原稿を乗せます。
『手つきが重要!』とアドバイスを受け、緊張しつつも無事に原稿の貼り付け完了。
ばれんで版にインクを定着させ、原稿を剥がします。
冬はドライヤーで原稿を温めながら剥がした方が綺麗にインクがのるそうです。
ただし、版の方を温めるとインクが版につかないので注意!
インクが版面についたら、水性のハードクランドを流し引きし、乾かします…
表面がある程度乾いたら、版をウォーマーでバーニング(熱する)させます。熱することで、
グランドの定着がより強固なものとなるそうです。
版が常温まで戻ったら、いよいよインクを剥がしていきます。
ホワイトガソリンでもインクは拭き取ることが出来るのですが、ここではセロハンテープを使います!!
セロハンテープで剥がすことによって、剥がした後に少し油分が残り、
アクアチントをしたような効果が得られるのだそうです。
セロハンテープでペタペタと地道に剥がしていき…
綺麗に剥がせたら腐食です!
季節や腐食液の状態、版にもよりますが、この日は計40分腐食させました。
2014年の実習はここで時間となり、版への描きこみや刷りはまた後日!
貴重な時間をありがとうございました!!
銅版3回生
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